入江アカデミア(深谷てててて編集局)
埼玉県深谷市深谷町10-28
このタイトルと、ほぼ同じタイトルの書物が、存在します。
(『シュルレアリスムとは何か』ちくま学芸文庫、¥1,200)。
著者は、シュルレアリスム研究の日本における第一人者、巌谷國士氏です。
とてもわかりやすい文章で書かれており、シュルレアリスムを扱っている、最初の100ページほど(つまり3分の1強)を読めば、シュルレアリスムの何たるかが、手に取るように理解できます(ちなみに、残り3分の2は「メルヘン」論と「ユートピア」論)。
「なんだ、それを読んで済むのなら、深谷くんだりまで足を運ぶには及ばないや」 確かにそうなのですが、チョ、チョッと待ってください。ぜひお読みいただきたい素晴らしい本ではありますが、実は、これを読んだからといって、シュルレアリスムの全貌を理解したことにはならないのです。
何故か。
私見ですが、と言うより、ほぼ常識ですが、シュルレアリスムとは、ダダ=シュルレアリスムなのです。母胎としてのダダ(ダダイスム)抜きに、シュルレアリスムは語れないのです。いや、「シュルレアリスムについて語る」などということが、そもそも不可能というか、無謀極まる大それた試みなのですが、とりあえずチョコっと語るにしても、ダダを外すわけにはいかないのです。
今回は、その辺の事情を、お話ししたいと思います。
(ついでながら、2016年は、ダダ百年記念の年。)
講師: 橋本順一先生(慶應義塾大学名誉教授)
1948年(昭和23年)深谷市(旧豊里村)生まれ。慶應義塾大学文学研究科博士課程満期退学。1982-84年、フランス政府給費留学生としてモンペリエ大学、パリ第III大学に学ぶ。専門は19世紀フランス文学。とりわけフローベールが研究対象。最近は映画も。現在、慶応義塾大学名誉教授。
主要訳書に『レイモン・サヴィニャック自伝』、『ルイ十六世』(共訳)、『ドラキュラ・ホームズ・ジョイス―文学と社会』(共訳)
橋本順一先生(慶應義塾大学名誉教授)による『フランス・アラカルト』は、2016年度(平成28年度)で第4期目を迎えます。本年度からは教室が下記住所に変更になりますのでご注意ください。 場所:埼玉県深谷市緑ケ丘18-2
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